ロープウェイ・フニテル・3-S・コンビリフトなどの索道一覧
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ロープウェー・フニテル・都市型ロープウェイなどの索道|索道用語と意味

索道(さくどう)とは、空中に渡した索条(ワイヤーロープ)上を懸垂状態で走行する搬器によって旅客や貨物を運ぶ交通(輸送)機関。近年は都市型の交通システムとしても注目されている。

ドッペルマイヤー ロープウェイ
ドッペルマイヤーのハイスピードロープウェイ(イタリア/チェルヴィニア

索道は国内では以下の2つに分類される。

1. 普通索道: 開閉式の扉を持つゴンドラで移動するもの。
2. 特殊索道: 扉を持たない椅子式リフトで移動するもの。

索道の方式には交走式・循環式・滑走式の3タイプがあり、基本的に動力は電気で、非常に稀に内燃の物もある。動力装置は搬器に搭載されず、駅(停留場)などの外部に設置される。


【索道の方式】

1.交走式

ゴンドラがケーブルカーのように、つるべ式に動く方式でジグバック(Jig-Back)、またはリバーシブル(Reversible)とも呼ばれる。

交走式索道 ツェルマット
交走式索道:ロートホルン・ロープウェイ(スイス/ツェルマット) 
ロープウェイ フニテル フニフォーなどを紹介 

交走式索道の搬器は基本的に2つで比較的大型。索条(ワイヤーロープ)は鋼線をより合わせたもので、ゴンドラを吊り下げる固定されたケーブル(支索)とゴンドラを牽引するケーブル(曳索:えい索)により構成される。

支索と曳索の合計本数によって○線交走式と呼ばれる。一般的なロープウェイのイメージがこのタイプ。

なお上記に加え、曳索と逆方向のテンションを与えてゴンドラを安定させるケーブル(平衡索:へいこう索)も使用する旧タイプのジグバックも国内にはまだ多い。


2. 循環式

スキー場のゴンドラなどのように、停留所間をエンドレスで周回するワイヤーロープに吊り下げられた多数(2つ以上)の搬器が、ケーブル自体が動くことによって循環する方式。

循環式のグリップ(握索)方式には以下の2通りがある。

A.デタッチャブル(自動式)

握索装置の開閉により、貨客の乗降時に搬器がワイヤーロープから自動的にリリース(放索)され、発車時に再びワイヤーロープをグリップ(握索)するものが自動式。ゴンドラリフト、高速リフトなどがこの方式。

B.フィックスド(固定式)

搬器が絶えずワイヤーロープに固定されているものが固定式。スキー場のペアリフト、シングルリフトがこの方式。なお、ペアリフトには非常に稀だが自動式もある。
握索装置|ビーバークリークのクワッドリフト
高速リフトの握索装置
(アメリカ合衆国/ビーバークリーク)

3. 滑走式

ゴンドラやリフトを使わずに、利用者がワイヤーロープに固定、または懸垂された部位(ロープ自体の場合もある)に掴り、スキー板で雪上を滑走する方式。滑走式索道にはTバー、Jバーなど様々なタイプがあるが、総称としてサーフェス・リフト(Surface Lift)またはシュレップ・リフトと呼ぶのが一般的。

滑走式索道 ウィスラー
滑走式索道の例:ショーケース・Tバー(カナダ/ウィスラー)


4. その他

その他として、モノレールのように搬器自体に動力を搭載して、固定されているロープ上を懸垂状態で走行する自走式と呼ばれるものがあるが、非常に事例が少ない。



 普通索道の種類

現在、普通索道は8種類に分類され、以下のように表記される。

表記 名称 国内用語
MGD Monocable Gondola Detachable 単線自動循環式
BGD Bicable Gondola Detachable 複線自動循環式
TGD/3S Tricable Gondola Detachable 3-Sシステム
MGF Monocable Gondola Fixed-grip 単線固定式*
ATW Aerial Tramway 交走式ロープウェイ
FT Funitel フニテル(複式単線)*
FUF Funifor フニフォー
Hybrid Hybrid Lifts コンビリフト
*MGFはさらに2つに、フニテルは4つに分類される(後述)。


1. MGD
単線自動循環式索道 杉ノ原スキー場
MGDの例: 杉ノ原ゴンドラ(新潟県)

MGDとは、支曳索x1の単線自動循環式と呼ばれる方式の索道。現在、デタッチャブル・ゴンドラの主流となっていて、一般にゴンドラリフトというとMGDをイメージする人も多い。支曳索とは、文字通り支索とえい索を兼ねるワイヤーロープのこと。

MGDは建設コスト、建設に要する期間、輸送力、安全性などすべてが平均的に優れているので、スキー場だけではなく、南米・北アフリカ・アジアなどで都市型ロープウェイとしての運行実績もある。


2. BGD
セントーサ島 ロープウェイ(複線自動循環式索道)
BGDの例:シンガポール・ケーブルカー・旧システム
(シンガポール:1989年撮影)。

BGDは、支索x1・曳索x1の複線(二線)自動循環式索道のこと。貨物索道がルーツの古い方式で、MGDの高性能化とATWの大型化、TGD/3Sの登場で絶滅危惧種になってしまった。現在BGDの現役路線は国内では1箇所(三重県)のみ。

写真のシンガポール・ケーブルカーは1994年にMGDにシステム変更され、2010年には都市型ロープウェイとして大幅にリニューアルされた。


3. TGD/3S
PEAK2PEAKゴンドラ ウィスラー
TGD/3Sの例:ピーク2ピーク・ゴンドラ(ウィスラー)

TGDはケーブル構成が支索x2、曳索x1のデタッチャブルのこと。また、高い基本性能と安全性に加えてバリアフリーや環境問題(騒音・排ガス)にも対応したトライケーブルシステムであるドッペルマイヤーの3Sシステムの類義語としても使われる。

TGD/3Sの主な定義は以下のようになっており、既に国内では絶滅した支索x1、曳索x2の複線(三線)自動循環式とは別物。

索条:3本(支索x2・曳索x1)
グリップ:デタッチャブル
最大運行速度:27kph以上
最大速度:30kph以上
耐風安定性:100kmh+
輸送能力:最大6,000人/1時間(一方向3,000人/1時間)
可用性:ほぼ100%(20時間/日, 365日/年)
リフトシステム長:最大10km+
環境性能:CO,CO2,揮発性炭化水素,窒素炭化物,粒子状物質の排出 ≒ 0

クリーンかつ中短距離輸送能力の高いTGD/3Sシステムは、施設面積も従来の交通機関よりコンパクト。都市空間における交通システムに適しており、都市型ロープウェイとして期待されている。

3Sゴンドラリフトについては索道レポートのコーナーでも紹介中。



4. MGF
MGF(単線固定式)は以下の2つのタイプに分けられる。

表記 名称 国内表記(用語)
MGFP Monocable Gondola Fixed-grip Pulsed
単線固定循環式
MGFJ Monocable Gondola Fixed-grip Jig-back 単線固定交走式


4-1. MGFP
単線固定循環式索道 タロフォフォの滝ロープウェイ グアム
MGFPの例:タロフォフォ・ロープウェイ(グアム島)

MGFPは、単線固定循環式索道のことで、固定式リフトのチェア部分をグループ化されたゴンドラに置き換えたもの。

ハンガーがケーブルに固定されているので、停留所に着くとケーブル自体を減速、または停止させて乗降し易くする。動きが周期的になるのでパルスゴンドラとも呼ばれる。


4-2. MGFJ
単線固定交走式索道 榛名山ロープウェイ
MGFJの例: 榛名山ロープウェイ(群馬県)

MGFJはジグバックのMGF。国内表記では単線固定交走式。



5. ATW
索道の写真
ATWの例: サリーレ・ゴンドラ(フランス/クーシュベル)

ATWとはAerial Tramwayの略で、交走式ロープウェイのこと。ATと表記されることもある。交走式については、上で書いたので省略。


6. FT(フニテル

フニテルは2本の支曳索(複式単線)の間隔を、ゴンドラの横幅より広くとったデュアル・グリップの索道で風に対する安定性が高い。

TGD/3Sと比較した場合、支柱のスパンが長く取れない、搬器のキャパが小さい(20人未満)などの点から現在まで都市型ロープウェイの事例は無いが、1Kmあたりのトータルコストはトライケーブルのシステムより低く押さえることができるため、国内でも比較的普及している。

フニテルは以下の4つのシステムがある。


表記 国内表記(用語)
FT DMC フニテル DMC 自動循環式
FT DMC Jig-back フニテル DMC 交走式
FT DLM フニテル DLM 自動循環式
FT DLM Jig-back フニテル DLM 交走式


6-1. FT DMC
フニテル DMC
FT DMCの例:フニテル・デ・ペクレ(フランス/バルトランス

フニテルのケーブル構成には2つの方式があり、DMC (Double Mono Cable)とは、並列にセットした2本のケーブルループを同期させる方式。FT DMCはこのケーブル構成を採用した循環式のフニテル。


6-2. FT DMC Jig-back
バルトランス フニテル DMC ジグバック
FT DMC Jig-backの例:フニテル・デ・ブクタン(バルトランス)

FT DMC Jig-backは、DMCケーブリングのジグバックフニテルのこと。



6-3. FT DLM
蔵王温泉スキー場 フニテル
FT DMLの例:蔵王ロープウェイ(山形県)

FT DLM(Double Loop Mono cable)は、1本のケーブルループを複式にセットするケーブル構成の循環式フニテル。現在はこの方式が主流。


6-4. FT DLM Jig-back
バルトランス フニテル DLM ジグバック
FT DLM Jig-backの例:フニテル・デ・トランス(バルトランス)

FT DLM Jig-backは、DLMケーブリングのジグバックフニテルのこと。写真のフニテルではキャパをカバーするため2連で運行している。



7. FUF(フニフォー)
フニフォー ドロミテスーパースキー
FUFの例:フニフォー・アラッバ(イタリア/ドロミテスーパースキー

フニフォーは、ジグバックフニテルの進化系で、2トラックの交走式ロープウェイと捉えることができる。

システムは二組別々の、スプライスされた曳索のループによって構成されている。この構成によってシステムが冗長化されているので、フニテルよりメンテ性と安全性に優れ、大型の搬器が使えるのでキャパの問題も解消されている。

短い懸垂器で駅舎を低層に造れる点はフニテルの利点を踏襲しており、TGD/3S同様に国内デビューが待たれる索道のひとつと言える。


8. Hybrid(コンビリフト)
コンビリフト
Hybridの例:ビレッジエクスプレス(北海道/ニセコビレッジ

ハイブリッドとは、ゴンドラと高速リフトを同じMGD(単線自動循環式)のリフトシステムに混在させる方式で、国内ではコンビリフトと呼ばれ、普通索道に分類される。

主に通年型リゾート内の移動用途として建設され、チェアリフトを外して通常のゴンドラリフトとして運行する場合もある。


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