失われたロープウェイ

白浜ロープウェイ - 失われたロープウェイ
  


名勝円月島や千畳敷で知られる和歌山県の南紀白浜温泉は、年間約300万人の観光客が訪れる、西日本屈指の温泉地。

1958年(昭和33年)に開業した白浜ロープウェイは、南国のビーチを思わせる白良浜海岸を見下ろす白良ヶ丘(しららがおか)から田辺湾を一望できる平草原(へいそうげん)と呼ばれる現在の南紀白浜空港近くの丘までの水平長774mを、36人乗りのゴンドラが片道約5分で結ぶ索道でした。

昭和30年代から40年代の白浜は、関西エリアにおける団体旅行の定番観光地として、また、宮崎の日南海岸、静岡の熱海と並ぶハネムーンのメッカとして大変な賑わいをみせていました。

当初、町営としてスタートしましたが、昭和35年4月に南海電鉄系子会社に経営が移り、民営後は朝の8時30分から夕方5時迄の営業時間を、夏季に限り午後10時まで延長して運行していたそうです。

白浜ロープウェイは開業から約11年後の1969年(昭和44年)12月に運休、そのまま廃止されましたが、近年、復活を希望する声もあがっているそうなので期待したいところです。


1968年発行の 1/2.5万地形図

訪問記】 2005年8月

白浜訪問ではかなりラッキーな「出会い」がありました。

和歌山旅行の最終日。帰りの飛行機に乗るためにレンタカーを南紀白浜空港近くの営業所に返し、レンタカーの若い従業員さんに空港まで送ってもらう時にふと思い出して「そういえば、昔この辺りにロープウェイがあったそうですね?」と尋ねてみたところ、「へぇー、よくご存知ですね、最近は地元の人でも知らない人が多いんですよ、うちの社長は元そのの従業員(!)で、私も社長から聞くまではロープウェイがあったとは知りませんでした。」という返事。

少し期待しながら、「 ^^;・・・それはどの辺にあったのでしょうか?」と私。

「山頂の駅のあった平草原は、このすぐ近くですよ。出発までまだ少し時間がありますから、案内しましょうか?」と言ってくれました。

「ここが山頂駅のあった場所だと聞いています。」と教えてくれたのが右の写真の展望所。

駅舎のコンクリ基礎を利用して作られているようでした。平草原は現在、アスレチックなどが行える自然公園として整備されています。

索道の廃止の理由は、開業当時山頂駅があった一帯は地元の大地主氏の私有地だったため、とバスでしか入れなかったが、後に一般に開放されてマイカーでも入れるようになり、索道は役目を終えた、とのことでした。(メモらなかったので少し違うかも)

そこからの眺めは素晴らしく、まさに古いチケットの写真と同じ風景が展開されていて、大満足でした。レンタカーの従業員さんに感謝です。


訪問記 II 】 2008年8月

3年ぶりに白浜にやって来ました。今回の目的は、前回立ち寄って非常に気に入った、「とれとれ市場南紀白浜」で新鮮な魚を食べること(笑)でしたが、未訪問だった山麓駅の現在の様子も見てきました。

山麓駅の白良ヶ丘駅の建物は既に無く、跡地はタクシー営業所になっていました。1968年発行の1/2.5万の旧版地形図と現在の地図を照合すると、駅舎は、右の写真の左奥辺りにあったと思われます。

今回は時間の都合であまり長く白浜に居られませんでしたが、いずれまたゆっくりと訪れたいものです。


索道データ
名称 白浜ロープウェイ
会社名 白浜町→南海白浜観光
所在地 和歌山県西牟婁郡白浜町
山頂駅名称 平草原
山麓駅名称 白良ヶ丘
開業 1958年12月1日
廃止 1969年
索道の方式 3線交走式
水平長 774m
傾斜長 778.86m
高低差 86m
支索の最急勾配 14.14°
支柱(基) 4
搬器の種類・数 箱型 2
搬器の名称 しらら/いでゆ
最大乗車人数 36人
施工 安全索道

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