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Nozawa Onsen New Nagasaka Gondola |
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【野沢温泉スキー場 新長坂ゴンドラ】
今回は、以前こちらの記事で予告した野沢温泉スキー場の新長坂ゴンドラのレポート。
新やまびこ駅
野沢温泉スキー場は総面積785ha、44のコースと大型パークを持つ国内屈指の大型スキー場。同スキー場は来シーズン(2023-24シーズン)に開業100周年を迎える。
長坂ゴンドラは野沢温泉スキー場のメインゴンドラリフトで運行開始は1979-80シーズン。その後1990年に搬器のリプレイス(4人乗りから12人乗りへ更新)が行われた。
新長坂ゴンドラの運行開始(旧・長坂ゴンドラからのリプレイス)は野沢温泉スキー場の2020-21シーズンオープン日の2020年12月12日。今回は駅舎を含む索道設備の全面的なリプレイスで、ベースに新しいスキーセンターも完成。
ナスキーがラッピンクされたレアな2代目搬器(2015年)。
旧線は2区間構成で山麓駅(長坂駅)から一旦西側に向かい中間駅(湯の峰駅)で屈曲して山頂駅(やまびこ駅)にアクセスするものだったのに対し、新線は山麓駅と山頂駅を直線ルートで結ぶ構成になり、キロ程3109mを僅か8分で到着できるようになった。
旧・やまびこ駅舎(右の建物)はレストハウスとして営業中。
新長坂ゴンドラはドッペルマイヤー傘下のCWA社のOMEGA V(オメガ5)という第5世代キャビンを採用。
OMEGA Vは現在、北半球の大型スキー場のゴンドラリフトの主流となっている同社のD-Lineシリーズ*注1の最新プロダクトで、国内初登場。
CWA OMEGA Vの公式紹介ビデオ
OMAGA Vは、幅900mmのドア開口部、水平なキャビンステップ、滑り止めの床を持つバリアフリーな10人乗りのMGD。スキーシーズン以外にもグリーンシーズンでのマウンテンバイク、都市空間での車椅子やベビーカーの乗り入れも視野に入れた設計となっている。
また、人間工学とデザイン性を両立させたインテリアと、キャビン内の空気の新鮮さを保つ独自のベンチレーションシステムも大きな特長。
一人分の座席幅460mmのワイドな独立型5人掛けヒーター付きシート。
OMEGA Vには専用のスキー/スノーボードラックもオプションで用意されているが、新・長坂ゴンドラの場合は外部にラックを取り付けずにスキー板やボードはキャビン内に持ち込む方式で運用。
索道を利用した感想は、従来のゴンドラリフトに比べ非常に静かで高速、かつキャビン内が広くて快適ということ。乗り合わせた2人組の外国人スキーヤーも「素晴らしいゴンドラだ!」と絶賛していた。
索道のリプレイスと同時に完成した新しい長坂センターハウス
近年、ドッペルマイヤーやライトナーでは索道の物理構成をコンポーネント化し、論理構造をモジュール化することによってメンテ性や索道設備の対応年数を飛躍的に向上させており、そのためメーカーの海外技術者によるオペレーションの教育が導入パッケージに組み入れられている。
こうした流れにより、日本の索道がスイス・オーストリアといった欧州の索道先進国と肩を並べる日が来ることを期待。
【雑記】2023年2月
野沢温泉スキー場は90年代から何度も訪れている好きなスキー場のひとつ。ちなみに1979年運行開始の初代搬器は利用したことが無いが、下の写真の左のポスターに写っている所謂タマゴンドラだった模様。
野沢温泉スキー場内の日本スキー博物館に展示されている歴代索道資料。
野沢温泉スキー場の公式サイトでは2020年5月から新長坂ゴンドラの建設ブログを公開。自分も順次アップデートされていく様子をみながら開業を楽しみにしていて、2020-21シーズンに入ったらすぐに訪問する予定だった。
ところが、宿を予約していた日の3日前に首都圏で第2回コロナ緊急事態宣言(2021年1月8日)が発出され、県間移動制限のため野沢行きをキャンセルするハメに
その後もコロナ禍の移動自粛の長期化で雪無し県に住む自分は、ここ3シーズンの国内スキーは首都圏からの移動自粛の対象にならなかった北海道に限られた。
結局、今シーズン(2022-2023シーズン)にやっと3年ぶりの野沢訪問が実現したわけで、もはや「新設」とは言えなくなってしまったかもね
長坂ゲレンデで行われる冬の灯明祭り。
名称 |
長坂ゴンドラ(新) |
事業者 |
株式会社 野沢温泉 |
索道の方式 |
MGD |
開業 |
2020年12月12日 |
キロ程 |
3109m |
速度(毎秒) |
6m |
最大乗車人数 |
10人 |
最大輸送(毎時) |
2400人 |
乗車時間 |
8分 |
施工 |
日本ケーブル |
*注1
D-Lineは国内では石内丸山のサンライズエクスプレス(2018年開業)で運用中。
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